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年初から、ドル安の動きを受けて、日本の株式市場も足踏みをしておりました。

しかし、本日よりUSDJPYが下げ止まり、日経平均株価も再び強い動きを見せております。

では、ドル安の動きは止まるのでしょうか？

実は、ドルの評価は、USDJPYだけを見ていては間違えてしまいます。

同時に、EURUSD、GBPUSDなど、他の通貨ペアの動きも見て判断しないと、日本の特殊要因のため間違えてしまいます。

EURUSD、GBPUSDのチャートを見れば明確です。

ドル安基調は続いているという結論が現状は正しいと思われます。

だからこそ、今週の水曜日から始まるアメリカの重要指標発表で、ドル安を食い止められるような良い数値が欲しいと思っている人も多いことでしょう。

何かしらのメンタルチェンジがなければ、ドル安基調が変わる兆しは今のところありません。

では、なぜ、USDJPYはドル安基調が一服しているように見えるのか？

それは、日銀の金融政策の影響です。

ゼロ金利で、大量の資金をマーケットに提供しておりますから、マーケットに安心感があるうちは、世界中の資金調達の場となります。

しかし、JPYで投資したい先が外国人投資家には少ないので、すぐさまUSDに交換します。

この流れがベースにありますので、株式市場などが好調な時は、円安基調になりやすいのです。

ドル安基調にも関わらず、それ以上に円安の力が働くので、USDJPYでみると上昇傾向になるのです。

これは、ゼロ金利時代の間ずっと続いてきたことですが、アベノミクスになって加速しております。

この状況が怖いのは、世界中の何処かで何か大きな事件が起こった時に、一気に円高になるというリスクを孕んでいる事になります。

円からドルになって、世界中に散らばっているお金が一気に円に戻ってくるからです。

別に日本が安全だから、円の信用があるから、円高になるのではありません。

円を借りた人が、ただ単に返してくるという普通のことが起こるだけです。

この現象が起こった時にも、各報道は、「比較的安全な円に買いが集まり」などと、わけの分からないことを書くことが多いです。

資金の流れを知ることによって、現象の原因が解明できてくるのです。

現状、ドル安基調は変わっておりません。

注意してまいりましょう。

アーニングアカデミー

浜本学泰

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